西暦79年のヴェスヴィオ火山の大噴火でイタリア・ナポリ近郊にあった古代都市、ポンペイが壊滅し、大勢の人たちが火砕流などに巻き込まれ、そのままの姿で絶命した。
発掘された時には遺体部分だけが腐敗消失し、火山灰の中に空洞ができていたため、石膏を流し込んで、市民の最期の瞬間の姿が石膏像として復元された。その石膏像の中には遺骨も閉じ込められていた。
ハーバード大学、マックス・プランク進化人類学研究所などの新たな研究では、石膏像に含まれていた犠牲者の骨から採取したDNAを解析した。
その結果、これまで考えられていた家族構成や性別などの仮説が間違っていたことが明らかになったのだ。
References: DNA evidence rewrites histories for people bu | EurekAlert! / Pompeii DNA Overturns Long-Held Assumptions About Its Victims : ScienceAlert
▼あわせて読みたい
・ポンペイで古代ローマの軍人の墓を発見。刻まれていた碑文によりローマの支配構造が明らかに
・噴火後のポンペイ生存者の記録が発見され、噴火後どうやって生活を立て直したかが明らかに
・ポンペイの遺跡から家庭用品を発掘。一般市民の暮らしぶりが明らかに
・自然災害は万人を平等に飲み込んだ。ポンペイ遺跡で新たに発見された主人と奴隷の遺体(ヴェスビオ火山噴火)
・2000年以上前のヴェスヴィオ火山噴火の犠牲者の頭蓋骨から完璧な保存状態の脳細胞が発見される(イタリア)
Source: カラパイア