
宇宙を旅してきた隕石の中には、炭素を豊富に含んでいるにもかかわらず、激しい衝突の痕跡がほとんど見られないものが存在する。この不思議な現象に科学者たちは30年以上にわたり頭を悩ませてきた。
2025年4月、神戸大学をはじめとする研究チームは、独自に開発した装置で隕石の衝突を再現し、その謎をついに解き明かした。
炭素を含む「炭素質隕石」では、衝突時に発生するガスによって衝撃の証拠が吹き飛ばされてしまうことが分かったのだ。
この発見は、太陽系形成の歴史解明に新たな道を開くとともに、今後の惑星探査ミッションにも重要な手がかりを与えることになりそうだ。
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Source: カラパイア