
南アフリカのカルー盆地にある岩壁には、牙を持つ不思議な生物の絵が描かれている。これは、約200年前の1821年から1835年の間に、この地に暮らしていた狩猟採集民族のサン人によって描かれたとされる。
描かれた生物は、現代のどの動物にも当てはまらず、これまで、この絵は神話上の存在、あるいは霊的な幻獣と考えられてきた。
だが最新の研究によって、この絵はおよそ2億年前に絶滅した「ディキノドン類」をイメージして描いた可能性があることが示された。
この説が正しければ、サン人は、ディキノドン類が科学的に記述される以前から、その存在を知っていた可能性がある。
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この記事のカテゴリ:絶滅・絶滅危惧種生物 / 歴史・文化
Source: カラパイア