
干ばつで水分不足に苦しむ小麦が、自らの根から「助けを呼ぶ」化学物質を放出し、土壌中の有益な細菌を呼び寄せていることが、オーストラリアの西シドニー大学の研究で明らかになった。
この化学物質に反応した細菌たちは次々と集まり、小麦の細胞の水分バランスを保つ物質や、栄養素を吸収しやすくする酵素を分泌していた。
そのおかげで、小麦は干ばつの中でも成長を続け、生きのびることができるという。さらにこの効果は、次の世代の作物にも受け継がれていた。
植物と細菌が協力して過酷な環境を乗り越えるこのしくみは、気候変動の時代における自然で持続可能な農業の手がかりとして注目されている。
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Source: カラパイア