
人間でもお風呂や銭湯でお互いの背中を洗い合って親睦を深めることはあるが、それに似た行動がシャチの世界で初めて観察された。
アメリカとカナダの間にあるサリッシュ海に生息する絶滅危惧の「サザンレジデント・シャチ(南部定住型シャチ)」が、昆布をブラシ代わりに道具として使用し、仲間同士で体をこすりつけあっていたのだ。
この行動には、皮膚の清潔を保つ衛生的な目的や、仲間との絆を深める社会的な役割があると考えられている。
年間を通じてこの海域に定住し、独自の文化を持つことで知られる彼らの行動は、海洋哺乳類における道具使用の概念を塗り替える重要な発見となった。
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Source: カラパイア