
SNSは人と人をつなぐ便利なツールである一方で、意見の対立や分裂を深めてしまう温床でもあるといわれている。だが、そうした問題はSNSの構造にあるのか?人間の本質にあるのか?
この疑問を確かめるため、オランダの研究者たちは、500体のAIチャットボットだけを集めて、広告もアルゴリズムも存在しない仮想SNSを構築した。
その中で、AIボットたちがどのように交流し、何を発信するのかを観察するという実験を行った。
すると驚くべきことに、AIボットたちは自らの思想によって仲間を分け合い、反対意見には反発し、やがて自分と似た考えしか受け入れない“偏った世界”を作り始めたのだ。そう、まるで人間と同じように。
この実験は、私たちが日々使っているSNSそのものが、対立を加速させる「装置」になる可能性を示している。
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Source: カラパイア