
できれば消し去りたい、若気の至りという名の黒歴史を持っている人もいるだろう。私もその1人だが、地球もまた同じだった。そして地球も私と同じように、その過去を完全に覆い隠すことはできなかったようだ。
今からおよそ46億年前、誕生したばかりの地球は、マグマが煮えたぎる灼熱の塊だった。
ジャイアント・インパクト説によると、そこに仮説上の原始惑星「テイア」が衝突し、すべてがかき混ぜられ、月が生まれ、地球の内部は一から作り直されたと考えられている。
この出来事によって、初期の地球(原始地球)にあった物質はすべて失われたと信じられていた。地球は“過去の記憶を失って”生まれ変わったというわけだ。
ところが今回、MITの研究チームは、地球の深部に“かつての地球”のかけらが今も残っていた可能性を示す証拠を発見した。
▼あわせて読みたい
・40億年前、地球にはじめて雨が降ったことを示す最古の淡水の痕跡を発見
・地球の内部に原始惑星「ティア」の残骸が閉じ込められている可能性
・地球の生命誕生の元となった物質が特定される。地球外生命体を探す手がかりに
・地球よりも古い原始惑星の欠片がアルジェリアの砂漠で発見される
・月はいかにして形成されたのか? ジャイアント・インパクト説に新しい知見(米研究)
Source: カラパイア