
気候変動による地球温暖化は、北極圏のホッキョクグマを絶滅の危機に追い込んでいる。彼らが狩りの足場とする海氷は年々減少し、このままでは21世紀末には地球上から姿を消してしまうとさえ予測されている。
だが、生命の底力は計り知れない。新たな研究によって、ホッキョクグマが気温の上昇に合わせて、自らのDNAを書き換えている可能性が明らかになった。
イースト・アングリア大学の研究チームによると、特定の地域のホッキョクグマは、自身の設計図である遺伝情報を変化させ、過酷な環境でも生き残れるよう、急速に適応しようとしているという。
ホッキョクグマは、氷が溶けゆく新たな世界で、遺伝子レベルで必死の生存戦略を行っているのかもしれない。
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Source: カラパイア
