409: 本当にあった怖い名無し:2010/09/01(水) 23:30:10 ID:2LIQFObpQ
俺は物心ついた時から霊感が強かったらしく、
話せる様になってからはいつも他の人には見えない者と遊んだりしていた。
正直生きてる者とこの世の者ではないものとの区別が全くつかなかった。
知らないおじさんが玄関から入ってきても誰も気付かず、
「おじさんがそこに立っとーよ」と言っては「そげん人はおらん!」と怒られ、叩かれたりもした。
だから俺は怒られるのが嫌で、少しずつ無口になっていった。

ただ1人、俺の味方だったのが爺ちゃん。
一緒に歩いてる時、向こうから歩いてくる男が全体的に灰色がかっていて顔が土気色、
そして背中にピッタリと張り付いている黒いもの。

爺ちゃんに「あの人どげんかしたと?何で黒いのしょってるん?」
と聞いたら
「ああいうんはよくよく見とったらいけんよ、ちゃんと区別をつけるようにしんしゃい。
人には影が出来るが、あのもんに影はなかろうが。まだ生きとるけどな…」と。

見れば確かにその男には影がなかった。
そして追い風にも関わらず、線香と何か腐った様な強烈な臭いがしてくる。
すれ違う時にはその臭いで何度か吐いてしまったのを覚えてる。

そういうものを何度も目にしたりして爺ちゃんに色々教わっていく度に
「ここには近寄ったらだめ」「あの人には近寄ったらだめ」
と、段々分かる様になっていった。
そして爺ちゃん以外の人には話してはいけない事も。

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Source: 哲学ニュースnwk