
3万8000年前頃、日本列島に現れたとされるホモ・サピエンスだが、彼らは海を渡って辿り着いたと考えられている。
2019年に実施された「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」では、当時の丸木舟を再現して航海し、それが実際に可能だったことを実証している。
同プロジェクトの締めくくりとなる2本の論文では、当時の黒潮は現在のものよりも流れが速かったことが明かされた。
それでもなお、当時の人類は、熟練の技と知恵で丸木舟を作り、黒潮に挑み台湾から琉球諸島にたどり着くことができたようだ。
旧石器時代のホモ・サピエンスは無謀な冒険者などではなかった。高度な舟作りの技術を持ち、黒潮の流れを読み取る戦略性を兼ね備えていたようだ。
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Source: カラパイア