/ Image credit:Vadim Sadovski / Imperial College London

  火星の断面図といえば、核のまわりをマントルが取り囲み、一番外側には地殻という、滑らかで均一な層構造で描かれることが多い。

 だが実際の火星内部は、そんな整った姿とはほど遠く、もっと混沌としていたことが、NASAの探査機「インサイト(InSight)」が記録した地震波データの分析によって明らかになった。

 イギリスの研究チームによると、火星のマントルは具材たっぷりの炊き込みご飯のように、さまざまな岩塊がごちゃ混ぜになった構造をしていたという。

 これは、火星がかつて経験した壮絶な惑星衝突の痕跡であり、約45億年前の混乱がそのまま内部に保存されていた可能性がある。

 惑星規模の衝突によって内部は激しくかき乱され、その「カオス化」した構造が、地殻の下に封じ込められたまま今日まで残されていたのだ。

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この記事のカテゴリ:知る / 自然・廃墟・宇宙

Source: カラパイア