
中東・サウジアラビア北部の乾いた大地に、1万年以上前の人類が刻んだ多数の岩絵が発見された。そこに刻まれていたのはラクダやヤギ、原牛(オーロックス)など、ほぼ実物大の迫力ある動物たちの姿だ。
これらの岩絵はただの芸術作品ではなかった。砂漠を渡る人々を水源へと導く「道しるべ」だった可能性があることが、国際研究チームの調査で明らかとなった。
最終氷期末期の乾燥した環境の中、人々は季節ごとに現れる水源を頼りに砂漠を進んでいた。こうした岩絵は、限られた水の在りかを示す「生きるための地図」として、重要な役割を果たしていたと考えられている。
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Source: カラパイア