
アメリカ大陸に最初に到達した現生人類(ホモ・サピエンス)は、約2万年前の最終氷期に、現在の日本の北海道を含む北西太平洋地域から、太平洋沿岸を南下して移動してきた可能性が高い。
この新たな仮説を裏付ける証拠として注目されているのが、北米各地の遺跡で出土した「両面石器(biface)」と呼ばれる狩猟用石器だ。
形状や製作技術の分析により、これらの石器が北海道や東アジアの後期旧石器時代の道具と同じ技術的な共通点を持っていたのだ。
本研究は、長年有力とされてきた「ベーリング地峡を経由した内陸ルート」ではなく、太平洋沿岸をたどる早期の移住ルートを強く支持するものとなっている。
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Source: カラパイア
