
音速を超えた瞬間、パイロットは何も感じなかった。計器だけが、マッハ1.1へ到達したことを数値で伝えた。
2026年6月5日、NASAの実験機X-59が、アメリカ・カリフォルニア州エドワーズ空軍基地から飛び立ち、初めて音速の壁を突き破った。
X-59が目指すのは、超音速でありながら、ソニックブームの爆音を地上に届けることがない「静かな飛行」だ。
1973年以来、騒音問題を理由に陸上での超音速商業飛行を禁じてきたアメリカで、これまでの常識をくつがえす挑戦が本格的に始まった。
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