
手術のための全身麻酔で、意識を完全に失っている患者に、物語を聞かせてみる。すると脳は、驚くことに言葉をしっかり処理し、名詞や動詞を聞き分け、次にどんな単語が来るのかまで先読みしていた。
アメリカの研究チームが、意識を失った患者の脳に微小な電極を差し込み、神経細胞の活動を直接記録したところ、無意識の間も脳が活発に働き続けている様子を初めてとらえた。
意識不明なのに、なぜ脳はこれほど高度に情報を処理できるのか。私たちが「意識」と呼んでいたものの定義を改めて考え直す必要がありそうだ。
この研究成果は『nature』誌(2026年5月6日付)に掲載された。
▼あわせて読みたい
・脳のルールが書き換わる:エピソード記憶の謎を解明。思い出と状況は別々に保存されていた
・人間の意識をコンピューターにアップロードすることは可能なのか?
・人間の脳はこれまで考えられていた10倍の量の情報を保存できる
・脳を刺激して特定の記憶を呼び戻す技術「記憶プロテーゼ」を開発
・誤った記憶を思い出そうとすると脳がサインを出すことが判明